ゆるストイック|ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考

佐藤航陽さんの「ゆるストイック|ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考」を読んでの感想をメモします。

ゆるストイックが求められてるワケ

なぜ「ゆるストイック」という思想が登場したのか?

それは、現代が「自分の価値観も大切にしつつ、柔軟に対応する必要がある時代」だからです。

「がんばらなくていい」「好きなことだけやろう」みたいな雰囲気が立ち込めていますが「それで本当にいいのかな?」と思いませんか?

わたしは正直「迷っている派」です。意識を低く行くべきか、逆張りして意識を高くするべきか…SNSやメディアも二極化を煽っているから、これまであった「正解」みたいなものが曖昧になっている気がします(正解なんて人それぞれなんですけど)。

そんな「価値観の過渡期」にある時期にピッタリの本だな、と思いました!

ゆるストイック時代のポイント

  1. 独自性(ユニークネス)とタダ乗り(フリーライド)を意識
  2. 相反する力を併せ持つ
  3. 他力と自力を巧みに組み合わせる

1. 独自性(ユニークネス)とタダ乗り(フリーライド)を意識

ゆるストイック時代のポイント1つ目は「独自性(ユニークネス)」と「タダ乗り(フリーライド)」を意識することです。

■ 独自性:
・慣れ親しんだ概念を少しズラすことで無限に生み出すことが可能
・その時代の人々がなんとなく共有している「常識」を見極めた上で、その「常識」と「非常識」の境界線上にアイデアを配置する行為とも言える

■ タダ乗り:
・存在している基盤を最大限に活用する

以下、一部引用です。

「独自性」では、個人やチームの努力や才能が重要な役割を果たしますが、「タダ乗り」では、個人のコントロールを超えた純粋な「運」の領域に移行します。そして、成果の大半は、「タダ乗り」のステージで発生しているため、成功には「運」の要素が強いとされることにも特に矛盾しません。

独自性とは、今までの常識をちょっとズラして自分だけのアイデアを生み出すこと。

タダ乗りとは、すでに存在するデカい基盤や仕組みをガンガン使うことを指します。例えば、成功したユーチューバーは、YouTubeっていう巨大な基盤にタダ乗りしたから成功してるんですよね。

わざわざゼロから自分でも全部作らなくても、既存の強いプラットフォームを利用することをまず考えるのがポイント。

  • 故意に「独自性」を発生させ(ユニークネス)
  • 環境に「タダ乗り」することで急拡大する(フリーライド)

という手順が規格外の成功には求められます。

2. 相反する力を併せ持つ

ゆるストイック時代のポイント2つ目は、相反する力を併せ持つこと。相反する力とは何か?例えば以下のようなものです。

  • ストイックさとゆるさ
  • 独自性とタダ乗り
  • 求心力と遠心力

大切な部分なので、もう少し解説します。

最近は「他人に干渉すること」がタブー視されるようになってきましたよね。多様性という言葉も多く耳にするし、「他人には他人の人生があるし、自分の人生は自分だけのもの」「正解はそれぞれ違うよね」みたいな。

だからこそ

  • ストイックさ→自分には厳しくする
  • ゆるさ→他人や環境には寛容になる

というスタンスが大切になるわけです。

求心力は「自分や、自分の作品に周りの人を引き付ける力」のこと。職人のように、自分の道をコツコツ突き詰める力…とも言えます。

遠心力は「自分の影響を外部に広げる力」のこと。これには他人の力が必要で、自分ではコントロール不能が部分も多いので「手放す」ことも時には必要です。

遠心力は「タダ乗り」に通ずる部分もありますね。

タダ乗りするのには「外部の環境」に頼らないといけないワケですし、自分ではコントロールできない場合が多い。

ゆるストイックの時代は「他人を批判したり無理に変えようとせずに、自分だけに徹底的に集中する」「自分に集中しつつ、外部環境にもタダ乗りする」のような、一見すると相反するスタンスが求められているようです。

3. 他力と自力を巧みに組み合わせる

ゆるストイック時代のポイント3つ目は、他力と自力を組み合わせることです。

先ほどの「求心力と遠心力」にも通ずる話です。自分でがんばることはもちろん大事ですが、それだけでなく「他力」にもうまーく頼ることも大切。

私たちは、自分一人だけで存在しているわけではなく、「周囲との共同作品」として成り立っています。<中略>本書で提案する「ゆるさ」と「ストイックさ」の二刀流には、「自力での成長」と「環境の力を借りる柔軟さ」を両立させることです。

「他人に頼るとか甘えじゃね?」って思うかもだけど、そうじゃない。今は環境や他人の協力を柔軟に活用して、自分自身の成長をブーストするのが現代流なのかも。

まとめ

結局、なぜ「ゆるストイック」なる書籍が販売されているのか?

それは、今は大きな時代の転換期にいて、未来が見えにくい時代だからかな、と思います。「正解」を求めるんじゃなくて、大まかな方向性とかコンパスを持って自分の未来を切り開いていく時代なんじゃないかな…と。

「努力と根性も時には大切でしょ」って気持ちもわかる。

でも完全に否定する必要はないですよね。ストイックさを忘れずに、時代に合わせてちょっとゆるくアップデートすればいいだけ。

これからの時代を乗り越えるには

  • 他人と比較して無駄な争いに巻き込まれないこと
  • 自分自身の成長と目標に集中すること

の2つが大切になるなと感じました。

「価値観が移り変わってて、なんかモヤモヤするな〜」という方は、ぜひ本書「ゆるストイック|ノイズに邪魔されず1日を積み上げる思考」を手にとってみてください。

#ゆるストイック