森永卓郎流「生き抜く技術」ーー31のラストメッセージ を読んでの感想をまとめます。
本屋さんでパラッと立ち読みして「おもしろそうだなぁ」と思ったので書いました。読みやすかったし、学びもたくさん得られたので抜粋します。
森永卓郎流「生き抜く技術」
Chapter 1 お金に関して
■ 教養レベルを上げれば、無理をして働く必要はない
以下、本書より引用します。
教養レベルを上げれば、エンターテインメントを楽しむために、わざわざ無理をして働く必要はなくなるということだ。<中略>ただし、それらを楽しめるかどうかは、その人の持つ教養レベルに大きく依存する。雲の名前、鳥の名前、虫の名前、植物の名前を知っているかどうか。どこに秘湯があるのか……。それを知らなければ、田舎は楽しくない。
都内にはエンタメが溢れています。…が、それらを楽しむには当然お金が必要。なので、お金がある人にとっては都内はとても楽しい場所です。
それとは逆に「田舎って何もねーよな」と田舎に引っ越してきて思っていたのですが、それは自分に「教養」がなかったからだと気付きました…
田舎には当然「自然」が溢れているので、遊び方は無限にあるはずなんですよね。
けどそれに気付けなないのは「教養」がないから。あとは「自然とどう遊べるか?」という問いができていなかったから。精進します。
■ 自分が食べるものを自分で作ることこそ、最高の贅沢
以下、2か所引用します。
農業に挑むことになって、気付いたことがある。それは、農作物の自給がふたつの安全に繋がるということだ。ひとつ目の安全は「食の安全」だ。理由はよく分からないが、自分で作った農作物は大地の味がする。
もうひとつの安全は「食料安全保障」だ。<中略>食料が足りなくなったら、農家は自分が食べるものを優先する。買うしか選択肢を持たない大都市の住民は、あっという間に飢えてしまうだろう。
このパートを読んで「食べ物ってあんまり自分で作ったことないな」と思い、野菜の苗を買ってきてとりあえずプランターで栽培を始めましたw
せっかく田舎にいるのだから、野菜を作らないともったいない。土地もたくさんあるし。贅沢という概念を書き換えられた気がしました。
Chapter 2 仕事に関して
■ 遊びを仕事にするのは難しいが、仕事を遊びに変えるのは簡単だ
これも発想が転換されたパートです。
この事件が、私の職業観を変えた。何か思いついたら、とりあえずやってみて、ダメだったら素直に謝る。仕事が遊びに変わった瞬間だった。
森永卓郎さんは本書で読む限り「地獄の底」が見えるまで仕事をしていたそうです。
そこまでマネできそうにないですが「遊びを仕事に変える」のではなく「仕事を遊びに変える」のは誰でもできそうだなーと感じました。
まじめに仕事をしているだけでは、何も起こらない。そのために必要なのは「遊び心」と「好奇心」が必須。
- この仕事をどう遊びに変えられるか?
- これやったらどうなるんだろう?(わくわく)
みたいなスタンスが必要なのかも。
■ 前に出たければ、ぶっちぎりを目指せ
個人的にめちゃくちゃ響いたフレーズ↓
前に出たければ中途半端は望ましくない。トップを狙う、それも世界一を狙うべきだ。世界一を取れば、人もモノも金も情報も放っておいても集まってくるからだ。
これも今後必要な「問い」だと思う。→「どうすれば世界一になれるか?」
世界一とはいかないまでも「どうすれば日本一になれる?」「どうすれば地域で一番になれる?」という視点は大切。なぜなら、そうしないといつまで経ってもツラいままだから。
■ 人生は「職人」仕事で稼ぎ、「アーティスト」仕事で楽しむ
仕事には2種類ある。カネを稼ぐための「職人」仕事と、カネを稼ぐ必要のない「アーティスト」仕事のこと。以下のフレーズも参考になります。
現実的な人生の選択は、職人を続けながら、できるだけ時間を生み出して、アーティストの活動をすることとなる。
人生を楽しむためには、いかに「アーティスト」としての時間を増やすことが必要なんだと思う。
カネは稼げないけど、自分がやりたくて仕方がない「アーティスト」としての活動をいかに見つけられるかにかかってる。そうしないと、いつまでも不幸のまま。
Chapter 3 人生に関して
■ ダメ元でチャレンジする
Message 26からの引用。
私はずっと「ダメ元」で生きてきた。とりあえずやってみる。だが、ダメだったら、さっさと切り替えて、別のチャンスに挑戦するのだ。
特に「さすがにそれは無理かな」というレベルならトライしてみること…が大切なようです。それでダメでも切り替えればいいだけ。
このマインドセットを持ってると、挑戦へのハードルがグッと下がりますね。
どうせダメなんだし、成功したらラッキー!くらいの気持ちで行動できる。うまくいく保証は全くないけど、試行回数を増やすのが大切なのかも。
■ 孤独に耐えられる人生を築く
Message 28から2か所引用。
自分だけの世界を作るアーティストは、孤独にならざるを得ない。だから、社会に支えられていることへの感謝を持ちながらも、孤独に耐えられる人生を築いていくことが、これからは重要になるのではないだろうか。
推し活が一般的になってきた昨今、誰にも理解されない「自分だけの推し」であったとしても「推し続けられるか?」がこれから重要になるのかも。
つまりそれが「アーティスト活動」であり「自己実現」になる。納得できる人生を送るためには、人生で孤独になる必要あり。
おそらく、これからは「クリエイティビティ」を問われる時代がやってくる。定型的な仕事は、AIやロボットがやるようになり、人間に残された仕事はクリエイティビティを問われる「アート」に限られていくからだ。
クリエイティビティが大切というのはなんとなく分かるんだけど、では「クリエイティビティ」って具体的にどういうものなのか?
クリエイティビティとは「まだ無い価値を創出すること」だと思う。
AIは既知のパターンを高速で“再構成”できても、「新しい問い」を立て続けて「誰も着目していない観点で世界をとらえ直して形にする」ことはできない(たぶん)。
人間にできることは「問いと想像力」でAIに差をつけ、社会に新しいアート(=価値)を生み出すこと。そのためにも「孤独に耐えること」が必要なのかも。