比企ら辺まるごとキャンパス化計画(まるキャン)とは、埼玉県の比企地域をまるごと「学ぶためのキャンパス」にするための計画のことです。
100年後の比企地域のことを考え、比企地域をまるごと「学ぶ大人が集う場所=キャンパス」にしていこう!という長期的なまちづくりの試みを「まるキャン」と呼んでいます。
比企ら辺まるごとキャンパス化計画とは?
比企ら辺まるごとキャンパス化計画(以下、まるキャン)とは、埼玉県の比企地域をまるごと「学ぶためのキャンパス」にするための長期的なまちづくりのことです。
まるキャンのシンボルとなっているのが「丸太看板」です。
明後日(9月14日)鳩山町コミュニティマルシェで「まるキャン25&比企大25秋」説明会を開催します。https://t.co/tnOasl4QOQ pic.twitter.com/wQyzkDwvVS
— 関根雅泰 (@masahiro_sekine) September 12, 2025
ときがわ町の山から切り出した丸太を使い、地域の協力者と共に制作・設置していくもの。毎年1本ずつ建てていき、20年で20本の看板を立てることを目標にしています。
このプロジェクトを進めているのは、地域で仕事を生み出す人財を育ててきた「ときがわカンパニー」と、そこで生まれた「比企起業大学」の仲間たち。
比企起業大学を100年後も残し、比企地域を「学び続ける大人が集う場所」にする。そして、地元で働き、地元で暮らすことが可能になる。それが「比企ら辺まるごとキャンパス化計画」の描く未来です。
なぜまるキャンを始めたのか?
まるキャンを始めた理由は、比企地域が以下のような課題を抱えていたからです。
- 子どもたちが町外へ出ていってしまう
- 地元でできる仕事が少ない
- 学びの場が少ない
1. 子どもたちが町外へ出ていってしまう
埼玉県ときがわ町には、町内に高校がありません。そのため、子どもたちは中学を卒業すると自然と町外に進学し、大学・就職でも町外に出ていってしまいます。
進学先や就職先が多様なのは良いことですが、「町に戻るきっかけ」がほとんどないまま年月が過ぎてしまうのが現状。そして人口は減る一方です。
まるキャンによって「楽しそうに学ぶ大人が増える→子どもたちがその背中を見て地元の魅力に気づいてくれる」という未来を描こうとしています。
2. 地元でできる仕事が少ない
「地元でできる仕事が少ない」という課題を解決することも「まるキャン」を始めた理由の一つです。
林業や農業といった伝統産業はありますが、若者が飛び込みやすい仕事や、創造的な働き方の選択肢はまだ限られています。
しかし「大人が学び、自ら仕事を生み出せるようになる」ことでこの課題は解決できるのではないか?と考えています。仕事をつくる力を育てることもまるキャンのテーマの一つです。
3. 学びの場が少ない
3つ目の課題は「地域に学びの場が少ない」ことです。
学校や塾などの「教育の場」はもちろんありますが、社会や地域とつながった「生きた学び」の機会は限られています。
特に大人になって「もっと学びたい!」と思っている人はまだ多くありません。そこで「比企地域=学びの場」と定義して「楽しそうに学ぶ大人を増やしてしまおう」というのがまるキャンの狙いでもあります。
比企起業大学という学びの場がときがわ町にはありますが、大人も子どもも学びあえる環境や雰囲気を醸成しようとしています。
まるキャンの活動内容
1. 丸太看板の設置
ときがわ町の木材を使用した、以下のような丸太看板を設置しています。
比企起業大学の丸太看板を建てさせて頂きました。
— 山口直|ときがわ町の製材士 (@choku_yama) March 6, 2025
比企起業大学総長関根さん、応援して下さる皆様に心より感謝致します。https://t.co/a7EzGsnqgn pic.twitter.com/MZ9WML5Skb
これは1本目の丸太看板で、ときがわ町の交差点「田中」付近に建てられています。なぜ「木の丸太看板」なのか?は、ときがわカンパニーの記事から一部引用します。
比企ら辺まるごとキャンパス化計画では、「木の丸太看板」を、比企ら辺に20本建てることで、地域全体を「キャンパス」に見立てる活動を行っています。では、何故、「木の丸太看板」なのか?それは、「木の地産地消」を支援したいからです。
参考:何故、まるキャンを行っているのか?|ときがわカンパニー
木の地産地消を実現できれば「山の問題」に関心が向き、ひいては多くの人たちの役に立てることができます(飲料水の確保など)。
また、丸太看板が比企地域に建つことで地域全体を「学びの場」として認識してもらおうという狙いもあります。
地域全体をキャンパスと見立てることで「自分たちは学びの場に住んでいるんだ」と子どもたちに認識してもらう。そうすることで町を一度出てしまった子どもたちも「町に戻って起業してもいいかも」と新しい選択肢を得られるのだと思います。
丸太看板の設置には
- 伐採まつり
- ほりほり祭り
- わっしょい祭り
などのイベントを経ているのですが、詳しい内容については以下の「ときがわカンパニー」の記事をご参照ください。
2. まるキャン応援団の募集
丸太看板を建てるにあたり「まるキャン応援団」を毎年募集しています。

- ときがわカンパニーの活動を応援したい!
- 比企地域のために自分も何か貢献したい!
- 比企起業大学が100年後も残っていてほしい!
と思っていただいた方は「応援団チケット(一口一万円から)」を購入し「まるキャン」に参画することが可能です。
- 一口一万円から購入可能
- 募集期間は毎年8月下旬〜9月下旬頃
- 応援団チケットはNFT(非代替性トークン)で発行されるため、支援いただいた方の名前は半永久的に残る
- 法人向けの広告宣伝プランもあり
応援団の詳細については以下の記事も参考にしてください。
まるキャンのこれまでの成果
1本目の丸太看板の設置
2025年1月25日、まるキャン「わっしょい祭り」を行い1本目の丸太看板が建ちました!
わっしょい祭り参加しました!(諸事情でわっしょいはできなかったけど)100年後に向けての第一歩。これから田中の交差点を通るのが楽しくなりそう☺️ https://t.co/Q5JHifJPX1
— かない|クリエイティブディレクター (@kanai_biz) January 26, 2025
これが1本建つまでに、木を切って加工してくれた方、資金を出していただいた方、看板の文字を決めてくれた方など…様々な人の協力があってこれが建っているんだなぁと、わっしょい祭りの場にいながら感じました。
2本目の応援金額:94万円(達成率118%)
丸太看板を設置するにあたり募集した「応援団チケット」での応援金額が94万円(118%)を達成しました!(応募は2025年9月23日に終了)
[比企ら辺まるごとキャンパス化計画]、二本目の丸太看板の目標金額達成✨
— 比企起業大学 (@Hiki_Kigyo) September 24, 2025
ご支援を頂きました皆様、本当にありがとうございました🙌
比企起業大学25秋生も、引き続き募集中です😊#比企起業大学#ミニ起業 https://t.co/MeO8R6G2LH
以下、ときがわカンパニーのブログより一部引用です。
先輩ミニ起業家である比企起業大学アラムナイの方々からも数名、お申込みを頂き、最終的に、応援金額 94万円(118%)となりました!皆さんのお陰です!本当にありがとうございます。
皆さんからの応援金を使って、2本目丸太看板を、鳩山町コミュニティマルシェの前、道路から見える位置に建てます。
2本目は鳩山に建つとのことで今から楽しみです!
まるキャンへの参加方法
まるキャンへは、地域の中の人も外の人も「比企地域を応援したい!」という方であればどなたでも参加可能です。参加方法は
- 支援プランを選ぶ
- NFTを購入する
の2ステップでOKです。募集期間は毎年8月下旬〜9月下旬です。最新情報については、Xで関根雅泰さんをフォローしておくと確実です↓
比企起業大学「応援団員25」募集を始めます。https://t.co/4zfw1PhEdA pic.twitter.com/33tantjtfc
— 関根雅泰 (@masahiro_sekine) August 23, 2025
まとめ:100年後の比企地域を描く
わたし自身もこの「まるキャン」プロジェクトに1本目のときから参画させていただいていますが「100年後の比企地域が学びの場として注目されていたらいいなぁ」とわくわくしています。
もちろん100年後に自分はいないわけですが、自分の出身でもあり愛着のある地元がそんな風に盛り上がっていたら嬉しいです。
このまるキャンでは看板を、1年に1本のペースで20本建てるようです。
そして21年目は1本目の看板を建て直す…伊勢神宮の「式年遷宮」のシステムと同じです。21年目まで元気で支援し続けられるように健康面も仕事面もコツコツがんばろうと思います。
#比企ら辺まるごとキャンパス化計画 #まるキャン