星野リゾート「リゾナーレ那須」に行ってみた正直な感想と、リゾナーレ那須のコンセプトから学べるポイントをまとめていきます。
こんにちは、地域ホテルクリエイティブディレクターの金井です。
リゾナーレ巡りをしている我が家ですが、今回はリゾナーレ那須に行ってみました。初訪問です。
正直に感じたことと、リゾナーレ那須のコンセプトから学んだポイントをお伝えしてくのでぜひご参考ください。
リゾナーレ那須に行ってみた感想
リゾナーレ那須に家族4人で行ってみて、よかったところ・ちょっと…だったところを正直に書いていきます。
事前調査では賛否両論?あった気がしましたが…
これまでに行ったことのある星野リゾートとはまた少し異なった体験をすることができ、良い時間を過ごすことができました!
よかったところ
よかったところは以下の通りです。
- 様々な自然体験ができた
- 小さな子ども連れでも楽しめた
- ラウンジが24時間利用できた
1. 様々な自然体験ができた
様々な自然体験ができたのがよかったです。
敷地内にあるアグリガーデンでの農作業・野菜の収穫体験や、焚き火の火起こし体験、またマシュマロを焚き火で焼く体験などができて子どもたちも楽しく過ごすことができました。
薪を割る…という体験も初めてで新鮮。
自分で割った薪で実際に火をつけて、その火でマシュマロを焼くという流れで体験できるのがまた楽しいです。
また、客室が自然の中に点在しているというのも通常のホテルとはまた違った体験をすることができました。
レストランや温泉がある建物と客室が離れているため、どうしても外を歩く必要があります。なので、その都度必ず「自然」を感じるんですよね。
特に今回は訪れたのが12月だったので寒かったのですが、那須の夜空に輝く星を体験できたのもよかったです。
2. 小さな子ども連れでも楽しめた
小さな子ども連れでも楽しめたのも、よかったポイントのひとつ。
4歳と2歳の息子を連れてリゾナーレ那須を訪れました。「家族旅行におすすめの過ごし方」にも載っている「POKO POKO」は滞在中多くの時間を過ごしました。
天気に関係なくボールプールで遊べ、ランプシェード作りやクリスマスリース作り、あとはカフェも楽しめてしまいます。
どこのリゾナーレもそうだと思いますが、そもそも小さな子ども連れのファミリーが多いので大きな声とか出しても気にならないのが嬉しいポイントでもありますよね。
このリゾナーレ那須も0〜1歳くらいのお子さん連れのファミリーもたくさんいらっしゃいました。
3. ラウンジが24時間利用できた
ラウンジが24時間使えたのが、個人的には嬉しいポイント。
別館の一角にあるラウンジ。ここは12歳未満は入ることができないオトナだけの空間ですが、24時間使えるし、おいしいコーヒーが飲み放題ですごくいい空間でした。
今回の旅行中に少し仕事をする必要があったのですが…
朝4時前に起きてラウンジでちょっと仕事をしてました…早朝のラウンジは当然のように誰もいないので貸し切り。仕事も捗ります。
いつでも使える、というのはとてもいいですね!
仕事もしながら家族旅行をしてしまう…という願いを実現させてくれたリゾナーレ那須のラウンジは感謝でした。
ちょっと…だったところ
ちょっと…だったところは以下の2つ。
- 建物が離れている
- 温泉が普通
1. 建物が離れている
客室とレストランや大浴場が離れているのは、人によってはマイナスに感じるのでは?と思いました。
縦の移動ではなく横の移動でかつ外を歩く必要があるので、小さいお子さんを連れていたり、天気が悪かったりすると大変。
わたしが訪れたのは12月だったので、外はなかなかの寒さ。
空が澄んでいて星を楽しめたのでよかったですが、建物と建物が離れているのは理解しておいた方がいいのではと感じました。
2. 温泉が普通
温泉が普通です。
特に広いわけでもなく、あまり温泉感を感じれませんでした(公式ホームページを見ると効能のある温泉のようです)
普通なので可もなく不可もないのですが、温泉好きな私としては「もっと温泉感を感じる湯がよかったなぁ」と感じてしまいました。
脱衣所も全然広くないので、混む時間は避けましょう。
リゾナーレ那須のコンセプト分析
リゾナーレ那須のコンセプトを改めてご紹介します。
星野リゾートの「リゾナーレ那須」は、「アグリツーリズモリゾート」をコンセプトに掲げた宿泊施設です。
アグリツーリズモとは:
農業(Agricoltura)と観光(Turismo)を組み合わせたイタリア発祥の旅のスタイルのこと。農村地域での暮らし・文化・自然環境に直に触れながら過ごすことができます。
つまり「旅しながら農業もしちゃおうぜ!」というのがリゾナーレ那須のコンセプトです。
アグリツーリズモの体験内容
実際にリゾナーレ那須で感じた「アグリツーリズモ」は、以下の3つ。
1. 畑での野菜の収穫体験
畑での野菜の収穫はアグリツーリズモを感じた体験でした。
集合時間に畑の近くに参加したい宿泊客が集まり、長靴と手袋を借りて装備。参加は無料です。
野菜を育てている現場を見学して、珍しい野菜(細長いカブや、わさび菜・からし菜など)を実際に収穫する…という流れ。
畑に触れる機会がない子どもたちにとっては新鮮な経験です。
「普段食べている野菜がどのように育てられているか」を体験できる場ともなっていて、非常に良い体験をすることができたんじゃないかなと思います。
2. 焚き火・火起こしの体験
焚き火の火起こしも楽しい体験でした。
薪割りから開始し、着火する用の杉の葉っぱをみんなで集めてくるところから体験がスタート。参加者が落ち葉を集めきらないと火起こしが始まりません。
実際に焚き火が始まると、自然と「自分たちで創った感」が出るし、その火で焼くマシュマロも楽しさがアップしました。
3. 木々の中に設置されている客室への宿泊
木々の中に設置されている客室へ宿泊するのもアグリツーリズモの一つだなと感じました。
客室は全て個別で林の中に点在しています。森の中を歩いて複数の建物を行き来するため、常に自然を身近に感じられるんですよね。
レストランに行くにも森の中を歩く必要があります。
日の出の瞬間も、木々の隙間から朝日が差し込んできて「森の中にいるな〜」という感覚をダイレクトに感じられていい時間でした。
広大な土地を活かしたリゾナーレ那須の空間作りは、自然豊かなロケーションなら応用しやすいではと思います。
アグリツーリズモを応用するポイント3選
リゾナーレ那須の「アグリツーリズモを応用するポイント」は、以下のようなものがあるのではと感じました。
- 地域の特性や資源を活かしてブランド体験を創出する
- 体験型の要素を取り込む
- 地元のクラフトや伝統行事を再認識する
1. 地域の特性や資源を活かしてブランド体験を創出する
まずは「地域の特性や資源を活かしてブランド体験を創出する」という応用方法です。
リゾナーレ那須は「アグリツーリズモ」というコンセプトで「農業と観光」を組み合わせています。その結果、単なる宿泊サービスでなく「自然とのふれあい」という「体験価値」を提供してると思うんです。
その土地やコミュニティ独自の資源や文化を洗い出して、それを顧客体験に統合する。そうすることで「ここでしか味わえない!」という体験価値を創出できます。
福井県坂井市にある「アグリツーリズモNora(ノラ)」は、農業と観光を融合させた施設。同じく「アグリツーリズモ」の概念を取り入れ、田舎暮らしと農業体験を気軽に楽しめる場所です。
2. 体験型の要素を取り込む
リゾナーレ那須のように「体験型」の要素を取り込むことも重要なポイントです。
単なるモノや場所を提供するだけでなく、顧客が自ら参加・体験するということが大切。実際に自分で野菜を収穫してみたり、焚き火に火をつけたり…そのプロセス自体が価値になるなぁと感じました。
今回の旅行では敷地内で採れた「大豆の選別」作業も実施!
一見「お客さまに仕事させるなよ」みたいに見えますが、農業の体験ができて子どもたちも楽しそうに作業していました。
「体験」は非常に大きなキーワードだと思います。
3. 地元のクラフトや伝統行事を再認識する
地元のクラフト(工芸品)や伝統行事を再認識するのもポイントの一つだと感じます。
クラフト(工芸品)とは、例えば陶器や焼き物といった地域特産の器・お皿・茶碗など。または染め物や織物などです。
地元ならではのモノを感じれるとより旅の満足度がアップする気がします。
家族で星野リゾート「青森屋」に行った際も「ねぶた」の雰囲気をびしびし感じましたし、津軽弁ラジオ体操などで「地元」を体験できたのがとてもうれしかったです。
地元を知れると「親近感」が急にアップするんですよね。
そうすると「最近あそこ行ってないな〜また行こうかな〜」という気持ちになりリピートに繋がります(ちなみに我が家はそんな感じで青森屋をリピートしてます)。
地元ならではのクラフト(工芸品)や伝統行事とのコラボは旅の満足度を間違いなくアップさせるでしょう。
ウェブサイトの改善提案
リゾナーレ那須のウェブサイトの改善提案は、以下の通りです。
- アグリツーリズモという単語をもっと伝えてほしい
- お客さまの声などがあってもいいのではと感じた
アグリツーリズモという単語をもっと伝える
「アグリツーリズモ」という単語をもっとウェブサイト上で伝えてもいいのではと感じました。
ウェブサイトのトップに「野菜やハーブを育てるアグリガーデン」という記載はあるものの、アグリツーリズモという単語は見当たりません。
この概念をお客さまにきちんと伝えれば「リゾナーレ那須は農業と旅行を合わせればいいだな」とより滞在の楽しみ方を理解してもらえると思いました。
お客さまの声を掲載する
ウェブサイト上に「お客さまの声」があってもいいのではとも感じました。
わたしはInstagramなどで実際に行った方の声を探したりしているのですが、公式のウェブサイトにもお客さまの声があると「こういう楽しみ方もできるのか〜」とより伝えられるのではないでしょうか。
- 小さい子どもを連れて行って実際どうだったか
- どういうスケジュールで過ごしたのか
- 周辺の観光スポットにおすすめはあるか
などが分かるとより旅行が充実したものになるのでは?と思います。
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